学校長から of 兵庫県立山の学校


平成31年3月7日
修了にあたって(平成30年度修了証書授与式より)

 大自然に抱かれた五十波の地に肌寒さの中にも春を感じ、希望を叶える旅立ちの季節が訪れました。
 本日は、多くのご来賓をはじめ関係機関の方々や保護者の皆様のご臨席を賜り「兵庫県立山の学校平成30年度修了証書授与式」を挙行できますことを高い所からではございますが、心より感謝申し上げます。
 先ほど修了証書を手渡しましたみなさん、おめでとうございます。
 不安を抱えながら入学したあの日から、はや修了の日を迎えました。不安は、どんな時でもつきまといます。しかし、君たちは「やればできる。これまでは、やってなかっただけのこと」を証明しました。そして、そのやる気が家族を含め、周りの人たちを明るくしてきました。
 振り返れば、伝統の「千種川沿い縦走」では、足の裏の皮をむきながら77キロもの道のりを歩き切りました。「一歩、一歩」歩みを進めれば必ず目的地に辿り着くことを仲間と共に学びました。
 また、青少年本部50周年記念式典に際し、来場者への記念品として配られた500個の花台づくり。夏の暑さにもめげず、1つ1つ心を込めて作りました。どれをとっても同じものはない世界に一つの花台です。来場者の方には大変喜ばれました。
 そして、初出場の宍粟市駅伝大会では、5区間11㎞の道のりを誰一人棄権することなくタスキをつなぎ、沿道の宍粟市民の声援を受け見事完走しました。日頃のランニングや実習などで鍛えた体力を思う存分発揮し大健闘でした。
 その他にも想い出はたくさんあると思いますが、強く印象に残っているのは、3回にわたるボランティア活動ではないでしょうか。7月には宍粟市一宮町、9月には岡山県倉敷市真備町、10月には北海道厚真町へと出向き、被災者の方々の声に耳を傾けながら一生懸命作業に取り組みました。そこでは、人の役に立つ素晴らしさや感謝される喜びを感じ取ることができました。
 このような体験一つ一つを通して、たくましく生きる力を身に付けてきました。
 今日の喜びは、君たちの諦めない努力の結果であることは言うまでもありませんが、君たちを支えてくれた家族や周囲の方々の励ましによることを忘れてはいけません。また、慣れない寮生活でお世話になった舎監さん、食べ盛りの君たちに美味しい「ご飯」を作っていただいた調理員さん、そして、真剣に向き合ったスタッフがいました。
 今後も君たちに素晴らしい出会いがあって、人から温かさを貰うだけでなく、周りに温かさを分け与えることができる人になってください。
 ご臨席の皆様、一年間という短い学びの期間ですが、ご覧のとおり逞しく成長し「元気・やる気・自信・笑顔」を手にしてくれたと確信しています。昨今、青少年を取りまく環境は刻々と変化し、多様な価値観を創り出しています。そのような中で青少年達には様々な課題が見受けられます。だからこそ、人格形成に大きく影響する家庭や学校、地域社会との関わりが期待され、人生の先輩である経験豊かな我々大人が背中で教える教育を実践し、手本となる生き方を示すことが重要ではないでしょうか。
 本校では大自然のもと固定的な枠を超え、社会人としての基盤づくりとなる学びを展開し、創設26年目を着実に歩んできました。これからも、守るべき伝統を不易としつつ、社会や生徒・保護者のニーズに柔軟に対応し、生きることや働くことの素晴らしさをつかみ取るための多彩な体験プログラムを提供していきます。
 最後になりましたが、保護者の皆様には、本校の教育方針・指導方法につきまして、ご理解とご協力をいただき厚くお礼申し上げます。また、地元の五十波自治会の方々には、様々な行事におきましてもご配慮をいただき感謝致しております。そして、ご臨席いただきましたご来賓、並びに関係機関の皆様方におかれましては、生徒達の修了を共に喜んでいただくとともに、本校に対し引き続きご指導とご支援を賜りますよう心よりお願い申し上げます。
 それでは修了生の皆さん、山の学校は君たちの「自信のみなもと」になると思います。健康に気をつけて自信を持って飛び立って下さい。皆さんの洋々たる前途が健やかで幸多きことを心から祈念して式辞といたします。




平成30年12月21日
なすことによって学ぶ(2学期終業式より)

 26期生のみなさん、2学期も無事終了しました。その間、様々な体験活動に取り組んできましたが、どのプログラムが印象に残っているでしょうか。ゴルフ、書道、ベンチの製作・販売、森林実習・・・・様々あり、どのプログラムにもそれぞれ思い出があると思います。私は、その中でも1学期から取り組んできた花台づくり、それからボランティア活動が特に印象に残っています。
 さて、アメリカの教育を研究した人の言葉で「なすことによって学ぶ」という言葉があります。「人は、体験したことから学ぶことが多い。だから、自分の経験をさらに考え深め、より高くするためにはいろいろと体験することが大切」という意味です。 
 みなさんは、夏の暑さにもめげず一つ一つ心を込めて500個の花台を作成しました。どれをとっても同じものはない世界にひとつの花台です。この花台は、山の学校を管理運営している青少年本部の創立50周年記念式典における来場者への記念品として配布されました。来場者からは大変喜ばれ、感謝の手紙もいただきました。
 また、今年は、水害・地震等の災害が全国各地で発生し、みなさんは、被災地に出向き、ボランティア活動に参加しました。7月には宍粟市一宮町、9月には岡山県真備町、さらに10月には、北海道厚真町へと出向き、被災者の方々の声に耳を傾けながら作業に取り組みました。そこでは、人の役に立つ素晴らしさや感謝される喜びなど感じ取ることができました。
 このような体験一つ一つを通して(なすことによって学び)、たくましく生きる力を身に付けています。
 これからも修了の日を迎えるまで、更に様々な体験を積み重ね、「元気・やる気・自信・笑顔」が更に身につくようがんばってください。そして、同期生との絆や人への思いやりを大切に学校生活を送ってください。そのために、職員一同全力でサポートします。



平成30年7月27日
1学期を振り返って(1学期終業式より)

 26期生のみなさん、1学期が無事終了しました。みなさんは、4月から緑あふれる豊かな自然のキャンパスで、寮での共同生活やさまざまな体験活動を積み重ねながらたくましく生きる力を培ってきました。
 その間、「寮生活ができるだろうか」、「友だちとはうまくやっていけるだろうか」といった不安、また、「山の学校で頑張るぞ」といった自分への期待等、さまざまな気持ちで過ごしていたことと思います。
 そのような中、本校のプログラムの中で特に印象に残っているのは、先輩の修了生の方々もチャレンジした伝統行事の千種川沿い縦走ではないでしょうか。今回はくしくも20回目の記念行事となりました。3日間かけて千種川源流の三室高原から赤穂・唐船山まで約77㎞の道のりを全員が完歩しました。みなさんはこの3日間、常に自己の気力と体力の限界に挑戦し、乗り越えることができました。また、全員で声かけ合って成し遂げた充実感・達成感は大きな心の財産となり、仲間との「絆」の大切さや「自信」がついた素晴らしい体験になったことでしょう。
 入学以来、みなさんができなかったことが少しずつできるようになってきました。例えば、山の学校の実習で使用する刈り払い機やチェーンソーの扱い方がとても上手になりました。刈り払い機を使った実習において、揖保川河川敷や南但馬自然学校等へ行き仕事をすることの楽しさ、感謝されることの喜びを感じることができ、また、努力すること、継続することの大切さを身にしみて感じていることでしょう。一つ一つの山の学校での体験が、みなさんを成長するよう導いてくれています。
 明日から約1ヶ月間夏休みとなりますが、生活のリズムを崩すことなく、新学期を迎えて欲しいと思います。そして、修了の日までの8ヶ月、また、ここ山の学校でみなさん一人一人が生きる力を身に付け、立派に成長するよう職員一同全力で支援していきますので、がんばってほしいと思います。


平成30年4月13日
第26期生の入学にあたって(平成30年度入学式より)

 厳しい冬の寒さに耐えた木々が新芽を出し、山はやわらかい緑に包まれ、色とりどりの花々が明るく咲き誇る季節を迎えました。
 本日は兵庫県議会議員 春名様をはじめ、多くのご来賓並びに関係機関の皆様、そして保護者の皆様のご臨席を賜り、平成30年度入学式を挙行できますことを、心から嬉しく思います。
 高いところからではございますが、厚くお礼申し上げます。
 ただいま、入学を許可しました皆さん、おめでとうございます。保護者の皆様も、さぞかしお喜びのことと存じます。あらためて、お祝い申し上げます。職員一同、心から歓迎するとともに、これから卒業まで熱意と責任を持って教育に当たることを約束いたします。
 さて、入学された皆さんは、さまざまな気持ちを抱いて、本校の扉をたたいてくれたと思います。親元を離れ寮生活が出来るのだろうか。人と話すのが苦手だけど友達は出来るのだろうか。など、学校生活への期待とともに、いろいろな不安を持っているかもしれません。しかし、確かなことは、皆さんが本校で学ぶことを決めたということ。そして社会へと巣立つための学び舎、すなわち母校として本校を選択したということです。
予め、敷かれたレールを歩いたこれまでの学びとは違い、自分で道を切り開いた貴重な第一歩と言えるでしょう。
 ここで、生徒の皆さんにこれから実行してほしいことを二つ述べます。
 一つ目は、健康に気をつけて今日から一緒に寝起きをする友と、語り合い良き「絆」を作って下さい。人は多くの人と出会い、成長していきます。お互いに感謝の気持ちを忘れずに、親交を深めて下さい。
 二つ目は、誰とでも明るく元気に大きな声で挨拶をして下さい。明るく大きな声で挨拶をすれば、お互いの心が和み、打ち解けることが出来ます。この二つを心がけて、自分を信じ元気に歩んでください。 未来を切り開くのはあなたたち自身です。ぜひ、この恵まれた環境を生かして、皆さんが持っている能力や才能を大きく開花させ、人生の基礎作りになる一年間にして下さい。
 本校は、創立26年目を迎えますが、「自然を中心とした学びの場で、さまざまな体験活動を通して、たくましく生きる力を培い、自信と夢と勇気を持って兵庫の未来を拓く、心豊かな青少年を育成する。」という目標のもと、志と夢の実現に向け全力で教育に取り組んでいます。これまでに本校を修了した339名の若者が、現在各方面で活躍しています。
 保護者の皆様、私たち職員一同は、本音で子どもと接し、一人一人に自己を実感させこころ豊かな若者として成長されるためのお手伝いを誠心誠意全力でいたします。
 子供たちは多感な時期に入っています。そのときこそ家庭と学校が協力し、子供たちの声を親身になって聞いたり、変化にいち早く気づいたりすることが必要です。きっと1年後、笑顔あふれる子どもと出会えます。それが私たちの役目です。楽しく安心で安全な学校生活を過ごすためにも、格別のご理解を賜りますようお願い申し上げます。
 結びに、ご来賓並びに関係機関の皆様方には、今後とも変わらぬご協力と更なるご指導とご支援を賜りますよう、心よりお願いを申し上げ、式辞といたします。



平成30年4月1日
新年度を迎えて

 兵庫県立山の学校は、これまでの学校の枠にとらわれない新しい学びの場として、平成5年に宍粟郡山崎町(現 宍粟市山崎町)に開校しました。兵庫県政150年、兵庫県青少年本部50年という記念すべきこの年に、本校も開校から25年が経過しました。
 本校のカリキュラムは、地域とのつながりを重視した森林・林業実習を中心に構成されています。専門家の指導による間伐や下草刈り等の森林実習、地元で調達したスギ・ヒノキ等を使った木工製作をはじめとして、宍粟の人材や資源を積極的に活用しています。
 本校は修業期間1年の全寮制です。兵庫県内各地から集まった15歳~20歳までの若者が寝食を共にし、規律正しい集団生活を通して、協調性や自律心を養っていきます。そして、指導員、舎監、調理員等の全スタッフによるきめ細やかな指導により、基本的な生活習慣も身につけていきます。
 また、本校のカリキュラムは、柔道やゴルフなど様々な競技に取り組むスポーツ、氷ノ山登山や千種川沿い縦走といった豊かな自然の中で実施する野外活動のように、体験活動が多いことも大きな特徴の一つです。これらの活動を通じ知識や技能を高め、お互いの絆を深めていきます。
さらに、小型車輛系建設機械のような資格取得講座の実施、広域通信制・単位制高等学校との単位連携等、修了後の生活にもつながる教育活動も進めております。
 これまでに、多くの若者が本校での生活を通じて、友との絆を深め、自分で見つけた新たな道へと進んでいきました。今、悩みを抱えている皆さん、ぜひ山の学校に来て、新たな自分を見つけてください。

兵庫県立山の学校
校長 大﨏 一也




平成30年3月8日
修了生の皆さんへ
 君たちは「誰をも公平に認め、ときに優しく、また、ときに厳しい自然」をフィールドにして、かけがえのない体験を積み重ねました。
 友だちとの寮生活、豊かな自然の中での活動、スタッフとの出会い、なにより、「木の偉さ」を体感して、レジリエンス(困難な状況にも関わらず、しなやかに適応して生き抜く力)が、君たちの中に育ち初めていることでしょう。
 最後に、「谷川俊太郎・川崎洋編訳『木はえらい イギリス子ども詩集』(岩波少年文庫)」より、「木はえらい」の詩を贈ります。
kocho.jpg

 山の学校で見つけたそれぞれの宝物を持って、これからの人生をしなやかに送ってください。



平成29年12月15日
公平な自然 -四季の移ろいに包まれ-

 自然は、誰をも公平に認めます。
 空は、いまの誰の上にも等しくあり、都会のビルや山の木の間からでも空は見えます。空には雲も流れています。想像をかきたてる形をした雲、急激な雷雨をもたらす真っ黒な雲があります。ぽかぽかと温かい陽射し、じりじりと焦がすような陽射し、ときには、空を真っ赤に染める夕焼けも見られます。
 誰かの上には空がない、「おまえには陽をあてない」ということはありません。風も人を選ぶことなく吹き、雨も人を選ぶわけでもありません。
そんな公平な自然をフィールドにしているのが、山の学校です。
また、四季の移ろいがあります。
 秋は季節の始まりです。冬が近づき、植物が眠りにつこうという晩秋、自然は詫びた世界へとなります。紅葉は次の年をまた生き生きと過ごすため、樹々が力を蓄えている姿です。寒い冬を越し、やがて迎える春の息吹に向け、その新しい生命の誕生のために備えている時期です。
 冬は命を育みます。 冬の冷え込みは、厳しいものとなります。凜とした冷たい空、澄み切った水、肌をさす空気が、心地よい緊張感を与えてくれます。一方で、足下の小さな生命に目をやると、そこには春を待って大切な芽をじっと温め、来年の芽を守って生きているぬくもりのある姿に出会えることもあります。
 四季の移ろいとは、たとえ目に見えなくても確かにそこに息づき、次世代へと必死に命を繋いでいる植物や動物の営みのことです。
 生徒やスタッフなど誰をも公平に認める自然の中、四季の移ろいに包まれ、君たち25期生は、枝打ち、伐倒、遊歩道の整備などの様々な経験を積み重ねてきました。
 修了までの期間、厳しくて優しいまなざしのスタッフと共に、君たちがもっと素敵になって、自立していくことを期待しています。


平成29年7月30日
四季の移ろい

 君たち25期生は、豊かな自然のキャンパスで寮での共同生活と体験活動を積み重ねながら、たくましく生き抜く力を培っていく「県立山の学校」に自ら決め、入学しました。
 春―芽生え
 じっくりと生命を蓄えた世界は、少しずつ氷を溶かし、雪の下から地面をのぞかせ、じわじわと春の訪れを告げ始めます。そして、待ち望んだ春の陽射しを目いっぱいに受けようと、あちらこちらで芽生えを迎えます。
 夏―生命の力
 梅雨の雨、照りつける太陽、恵みの季節の到来です。強さの中にも柔らかさが見ることのできる、自然のもつさまざまな顔を感じられる季節です。雨をいっぱいもらった木々の葉に力が宿り、そして太陽の恵みを受け、蓮もようやく水面に顔を出します。水の恵みを存分に受け、これから夏に向けてどんどん充実していく姿が目に浮かんでくるようです。
 また、生命を支える太陽の光も、四季に応じてさまざまな表情を見せます。実りの季節を迎え、稲穂をきらきらと金色に輝かせる、秋の収穫の光。寒さにじっと耐えている植物たちに「元気をだせよ、もうじき暖かくなるよ」と声を掛けている、冬の暖かな光。野に花を咲かせる、柔らかな春の光。若葉を出し、光合成を行い、元気に育つ、強い太陽の光にも負けない葉っぱをつくる、夏の光。そしてもう一度、実りをもたらす秋の光。植物たちは、次の年への準備が終えたことを太陽に感謝しながら、秋の陽射しの中で、最後の色を放って散っていきます。それが一年のサイクルです。
 四季の移ろいとは、たとえ目に見えなくても確かにそこに息づき、次世代へと必死に命を繋いでいる植物や自然の営みです。私たちは、今まさに目の前で起こっている、その営みを感じ取ることが非常に大切です。
 入学してから君たちは、これまでできなかったことがいくつもできるようになり、格好良くなってきています。修了の日を迎えるまでの8ヶ月、豊かな自然の中で、四季の移ろいに包まれ、優しいまなざしのスタッフに厳しく鍛えられ、君たちがもっと素敵になることを期待しています。


体育館_R.jpg

平成29年4月1日
Be Forest
-豊かな自然の中で、新しい自分、発見-

 ときに厳しく、また、ときに優しい自然は、人間としての生きる基本を教える「生きた教科書」です。
 兵庫県立山の学校は、平成5年1月、「しそう森林王国」の宍粟市山崎町五十波(いかば)に設立され、県内在住の15~20 歳までの男子が学ぶ、修学期間1年、全寮制の教育施設です。
 豊かな自然の中で、寮での規則正しい共同生活と森林実習を柱にした多様な体験学習を通して、たくましく生きる力を培い、こころ豊かな青少年を健全育成することを目的としています。
 7時起床、朝日を浴びて体操、ランニングをすることから一日は始まり、基本的な生活習慣を身につけていきます。授業は、林業に関する実習や、氷ノ山登山、パラグライダーやゴルフなどのスポーツ、畑作業、木工、陶芸など多彩です。また、小型車輌系建設機械を初めてとした資格取得講座の実施、地元企業に協力による職場体験の実施など社会的自立に向けた生徒の特性に応じたキャリア形成を支援しています。
 さらに、高校の卒業資格を希望する生徒に対しては、県立の通信制高校(網干高等学校・青雲高等学校)や広域通信制高校(クラーク記念国際高等学校)との連携により、本校での教育活動を高校卒業資格単位として認定する支援も実施しています。

 さあ、チャレンジ精神で、まずは、一歩を踏み出してください。
 Be Forest 豊かな自然の中で、新しい自分を発見してください。
 一年後、どのような姿を見せてくれるのか、楽しみにしています。



平成29年3月10日
修了生へのメッセージ

 自分で決めて選んだことを、ただひたすら、ただ一心に、脇目もふらずに取り組むことが出来きた期間。それがどれほど貴重なものであるか、疾風のまっただ中にいるときは気がつかない。まさに、山の学校で過ごした時間が、かけがえのない人生の宝となるはずです。
 友だちとの寮生活、豊かな自然の中での活動、スタッフとの出会い、なにより、「木の偉さ」を体感して、レジリエンス(困難な状況にも関わらず、しなやかに適応して生き抜く力)が、君たちの中に育ち初めていることでしょう。
 最後に、「谷川俊太郎・川崎洋編訳『木はえらい イギリス子ども詩集』(岩波少年文庫)」より、「木はえらい」の詩を贈ります。
kocho.jpg

 山の学校で見つけたそれぞれの宝物を持って、これからの人生をしなやかに送ってください。



平成28年12月17日
木はえらい

 最近、二十年ほど前に出版された谷川俊太郎・川崎洋編訳『木はえらい イギリス子ども詩集』(岩波少年文庫)を手にした。
 そのなかの詩を紹介する。

kocho.jpg

 現代の教育において、「木のえらさ」があまりにも忘れられているのではないか。多忙に休まることのない現代人は、ときに木のえらさに想いを寄せることが必要だろう。
 木がたくさんの人に暖かさを与えていると同様に、生徒の皆さんも暖かさをまわりのみんなに分けている。例えば、植林や間伐で森林を守ったり、大切に育てたスギをベンチに、ケヤキを花台に変え、みんなに暖かさを与える物にしている。
 修了の日まで3ヶ月、五十波の里での共同生活と体験活動を通して、「木のえらさ」を体感し、どんなことがあっても木のように受け入れて、人としてもっと暖かくなって欲しい。


平成28年7月30日
ときに厳しく、また、ときに優しい

 ときに厳しく、また、ときに優しい自然は、人間としての基本を教える「生きた教科書」といえます。
 その豊かな自然のキャンパスで体験活動を積み重ねながら、たくましく生き抜く力を培っていく、全国的にもユニークな「県立山の学校」が、24期生を迎え入れました。
 みなさんが入学して、早いもので1学期を終え、夏休みを迎える時期になりました。入学当初の気持ちは、今も持ち続けているでしょうか。入学式の式辞で「希望を持つには、①明日はもっといい日にしたいおもい ②そのために具体的に何をするか決め ③その実現の為に情報を集め考え ④それを行動にする 4つの要素が必要です。1つでも欠けると希望は持ちづらく、希望は一人では実現できません。人付き合いを大切にし、周りの人のアドバイスを聞き入れて、「明日はもっといい日にしたい」と思い行動してください。」と述べました。
 入学当初の新鮮な気持ちで、寝食を共にする寮生活を送り、豊かな自然での多彩なプログラムを体験できていますか。環境整備や森林実習、チェンソー等の資格取得、宍粟市内での職場体験、千種川沿い縦走、海辺の体験、陶芸やオカリナ演奏など、積み重ねた体験活動がみなさんの人格形成の糧になっています。
 修了の日を迎えるまでの8ヶ月、人間としての基本を教える「生きた教科書」で、ときに厳しく、また、ときに優しいスタッフに鍛えられ、学校の枠を超えた学びをしていきましょう。